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スライムレース防御マンの奇跡

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スライムレース。それは、ドラクエのマスコットキャラクター的存在のスライムに指令を出し、ゴールまでのタイムを競わせ、そのレースの過程に一喜一憂して楽しみながら、さらに金策にもなるという夢のコンテンツ。今、ドラクエ10の中で最人気のコンテンツの一つだ。
現在、そのスライムレースの第二回大会が催され、ライト勢から廃人まで老若男女がカジノへ殺到している。これはサボる訳にはいかない。賞金200万Gごえも夢じゃない。時代の潮流に乗り、一攫千金億万長者を目指す。

防御マンの奇跡


僕のスライムの名は「ぼうぎょマン」。漢字で書くと防御マン。ぷよぷよな外見からは想像もつかない防御力を誇りそうな名を持つスライムだ。
その特徴は、上の画像をご覧いただくとわかるように、完全に育成を失敗しているのだが、特に最大MPは特技が全く有効に使えない低さ、かと言って他のパラメーターが高いかというとそうではない。一見すると良さそうに見えるBレベルのスタミナだが、ゴールかなり手前で息切れするほどの中途半端さ。
 
そして特技。ご覧いただきたい。

防御マンと名を付けたばかりに、名前に引きずられて防御を残さざるを得ず、可もなく不可もなく、負けそうな気はしないが、勝てそうな気もしないスキル構成となった。
通常、一芸に秀でたような名前を付けハッタリをかまし、相手の心を揺さぶる戦略を効果的に使うには、相手にそう錯覚させるスキル構成にする必要があるのだが、この構成で誰が騙されるというのか。いや、誰も騙されない。スキル面だけで判断すると、完全なるオワコン。
 
しかしながら、ここに勝負事の醍醐味がある。この防御マンで厳しい戦いを乗り切るために必要なスキルとは、プレイヤーの知略、戦略、時の運。プレイヤースキルに大きく左右される戦いが待っているというわけだ。腕がなるじゃないですか。
 

奇跡の軌跡

そしてチャンピオンシップへ。ここから奇跡が起こるのか?

様子見の一戦目

まずは一戦目は捨て駒とし、防御マンとの信頼関係を築く。急がば回れ、肉を切らせて骨を断つ。

僕の防御マン以外は全員ピオラ持ちというわけだが、ピオラ合戦になる可能性は低い。誰しもが、どこかで妨害を挟み、抜け出したいと思っているはずだ。お互いがお互いの手を読み合い、けん制し合う展開。
・・・と思わせる作戦なんだろ?誰が騙されるもんか。僕はお見通しだ。注意深く見るとわかるように、全員防御持ち。彼らは全員ピオラを隠れ蓑にする防御マン。読・め・て・る♪
 
作戦は決まった。防御マンに対抗するには、ダッシュマンになるしかない。「ダッシュ→ぼうぎょ→ダッシュ→なし」のダブルダッシュ戦法だ。
 
 
・・・テッテテッテ~(レースの音楽)
 
 
レースは初手ボミオスから始まった。そしてピオラ合戦の様相からのバナナ。我がダッシュマンの動きは完全に封じられ、圧倒的4位。
 
 

ここからが本番二戦目

ぜんぜん負けてはいない。一戦目は捨て駒って言ったし、どちらかと言うと負けるつもりだったから、予定通りだ。つまり、逆に勝ってる。試合に負けて勝負に勝った感じだ。

二戦目は、真ん中のスラきちに注目だ。彼は速度強化スキルを持っていないため、他者を妨害しなければ上位に食い込めない。つまり、彼の攻撃パターンを読み切ることが肝要だ。
・・・と思わせる作戦なんだろ?誰が騙されるもんか。よくご覧いただきたい。全員防御持ちという事実。彼らは全員防御マンだ。読・め・て・る♪
 
作戦は決まった。防御マンに対抗するには、ダッシュマンになるしかない。「ダッシュ→ぼうぎょ→ダッシュ→なし」のダブルダッシュ戦法だ。
 
 
・・・テッテテッテ~(レースの音楽)
 
 
レースは防御合戦の様相からのバナナ。バナナ。我がダッシュマンの動きは完全に封じられ、圧倒的4位。と思いきや、運よくバナナを避けまくり1位。これが真の実力よ!世の中結果がすべて。方法や過程なぞどうでもよいのだ。
 
 

終わりの始まり三戦目

三戦目は、これまでと違い、スライムナイト、バブルスライムが混ざった多様性に富む出馬構成。

我が防御マン以外は、攻守補助が三位一体となったスキル構成。他を妨害もできるし、他からの妨害から身を守ることもできるし、攻めの爆走を選択することもできる。プレイヤーの知略と知略がぶつかり合う。
 
作戦は決まった。知略マンに対抗するには、あえて知略を捨て、ダッシュマンになるしかない。「ダッシュ→ぼうぎょ→ダッシュ→なし」のダブルダッシュ戦法だ。世の中、思い切りの良さが肝要よ。
 
 
・・・テッテテッテ~(レースの音楽)
 
 
レースはピオラ・ダッシュ合戦の様相。バブル野郎が元気トールで応戦してきたものの、足の速さだけが勝敗を決するレース展開。我がダッシュマンは水を得た魚のごとく優位となり、結果は2位。1位は取れなかったが、内容は最高点をあげたい。
 

我、必勝法を見つけたり

ここで、一旦ここまでのレースを振り返ってみる。

  • 一戦目「ダッシュ→ぼうぎょ→ダッシュ→なし」4位
  • 二戦目「ダッシュ→ぼうぎょ→ダッシュ→なし」1位
  • 三戦目「ダッシュ→ぼうぎょ→ダッシュ→なし」2位

こ・・これは!
お気付きだろうか。「ダッシュ→ぼうぎょ→ダッシュ→なし」で勝率66%。この勝率が維持されると仮定すると、脳筋ダッシュマンで150万Gは固いのではなかろうか。
やば。ついに、禁断の攻略方法を見つけてしまいました。時代をブレイクする攻略方法の発見に胸が躍る。
 
 
 
そして数戦を戦い・・・
 
 
 
 

 
 
 
 
全然勝てなかったので、この記事は無かったことにしてください。
おやすみなさい。

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